本記事の内容
今回は『bybit(バイビット)の追証』について解説します。
あなたは「レバレッジ取引って、ロスカットミスったら借金になっちゃうんじゃないの?」って思ったことありませんか?
私も過去にそう思っていたことがありました。
レバレッジ取引で急落に巻き込まれたら、借金を抱えてしまうんじゃないかと。
しかし、bybit(バイビット)のレバレッジ取引で借金を抱えてしまうことはありません。
それは追証がないからです。
本記事では、そんなbybit(バイビット)の追証について徹底解説します。
本記事を読めば、なぜbybit(バイビット)で取引すると借金のリスクがないのか、完璧に理解できると思いますので、ぜひ最後までご愛読くださいね。
目次(クリックできるよ!)
そもそも追証とは?
追証とは、証拠金の残高がある一定水準を下回ったときに、追加で支払わなければならない証拠金のことです。※証拠金については、この後の「Bybit(バイビット)の【証拠金の仕組み】 」で解説しますね
この一定の水準のことを、「証拠金維持率」を言います。
証拠金維持率を下回ったのにも関わらず、追証を支払わないでいると、いずれ損益が証拠金を上回ってしまい、ロスカットされてしまいます。
証拠金維持率とその計算方法
証拠金維持率とは、前述した通り、それを下回ると追証が発生する基準ラインのことを言います。
少し難しい言い方をすると、「取引に最低限必要な証拠金に対する純資産の割合」です。
証拠金維持率の計算
有効証拠金÷必要証拠金×100
ロスカットとは
ロスカットとは、日本語に直訳すると「損切」です。
Bybit(バイビット)には、証拠金の残金が証拠金維持率を下回ると、自動的に損切りしてくれるロスカットシステムが備えられています。
このロスカットシステムにより、しらずしらずの大損を防ぐことができます。
ロスカットシステムについては、この後の「Bybit(バイビット)の追証【ロスカットのされ方】 」や「Bybit(バイビット)の追証【ロスカットされないための方法】 」で詳しく解説しますね。
また、bybit(バイビット)には借金になるリスクを払拭してくれる、ゼロカットシステムも備わっています。
ゼロカットシステムとは
ゼロカットシステムとは、ロスカットのタイミングを逃し、証拠金以上の損失がでてしまったときに、その損失を取引所が自動的に補填してくれるシステムです。
これにより、bybit(バイビット)のレバレッジ取引でとてつもない下げに見舞われても、借金が発生することはありません。
「え、でも、その補填に必要なお金はどこからきているの?」って思いますよね。
ゼロカットシステムの補填に使われるお金は基本的に、強制決済で借金にならなかったユーザーから賄われます。
持ちつ持たれつですね。
ゼロカットシステムについては、この後の「Bybit(バイビット)の追証【ゼロカットシステムの仕組み】 」でも詳しく解説していますので、そちらもご愛読ください。
Bybit(バイビット)に【追証はありません】
Bybit(バイビット)に追証はありません。
「ない」と聞くと、なんだか損している感じがするかもですが、追証がないとは、基本的にはメリットとして捉えることが多いです。
追証がない理由としては、ゼロカットシステムがあるからですね。
ゼロカットシステムにより、ロスカット額を超える損失は取引所によって補填されるので、追証の必要がありませんよね。
次のセクションでも、もうちょっと詳しく解説していきますね。
Bybit(バイビット)に【追証がない理由】
Bybit(バイビット)に追証がない理由について、簡単に言えば「ゼロカットシステムがあるから」なのですが、もう少し踏み込んで解説していきますね。
保険基金による補填
Bybit(バイビット)では、ポジションを強制決済する際に、「破産価格」を算出しています。※破産価格の計算方法等については、この後の「破産価格」で解説します
この破産価格をトリガーに強制決済が行われます。
強制決済された価格がポジションを下回ってしまった場合、本来なら借金になるわけですが、bybit(バイビット)ではその借金を保険基金により補填してくれます。
保険基金の補填に関しては、破産価格をトリガーに強制決済されたが、たまたま借金にならず、破産価格よりも強制決済価格が上回ったユーザーの差額から支払われます。
この仕組みが、先ほど「ゼロカットシステム」の解説時に説明した内容ですね。
そして、この保険基金の仕組みでも損失を補填しきれなかった場合、「ADLシステム」が作動します。
ADL(自動デレバレッジ)システム
ADL(自動デレバレッジ)システムは、保険基金が枯渇した場合に、ユーザーのレバレッジ倍率や利益率などから作成された「ADLランキング」の最上位のユーザーのポジション契約を解除して、損失を補填するシステムです。
今のところ、このADL(自動デレバレッジ)システムが発動された痕跡は見当たらないですが、もしかすると自身もADL(自動デレバレッジ)システムの対象ユーザーになるかもしれないということだけは頭に入れて置きましょう。
次のセクションでは、bybit(バイビット)の証拠金について詳しく見ていきましょう。
Bybit(バイビット)の【証拠金の仕組み】
Bybit(バイビット)の証拠金には、「必要証拠金」と「維持証拠金」の2種類があります。
必要証拠金
Bybit(バイビット)の必要証拠金とは、取引を行うのに必要な1通貨あたりの証拠金のことをさします。
この必要証拠金は主に、レバレッジ取引をする際に必要になります。
基本的に、必要になってくる必要証拠金の額は、かけるレバレッジの倍率によって決まります。
かけるレバレッジが高いほど、必要になってくる必要証拠金の額は小さくなります。
ただ、必要証拠金が厳密にいくら必要なのかは取引所によって異なるので、レバレッジ取引を行う際は必要証拠金がいくら必要なのか、きちんと確認してから行いましょう。
必要証拠金の算出方法
インバース無期限:必要証拠金=通貨枚数÷通貨金額×レバレッジ倍率
維持証拠金
Bybit(バイビット)の維持証拠金とは、レバレッジをかけたポジションを保持するために必要な証拠金のことをさします。
この維持証拠金は、保有しているポジションの証拠金維持率から算出することができます。
証拠金維持率は、ユーザーの段階レベルやレバレッジによって異なるため、維持証拠金の額も、ユーザーによって変動します。
Bybit(バイビット)の維持証拠金に関しては、下記を参考にしてください。
USDT無期限契約の証拠金一覧表
段階 | USDT維持証拠金 | 証拠金維持率 | 必要証拠金率 | 最大レバレッジ |
1 | 100万 | 0.5% | 1.0% | 100倍 |
2 | 200万 | 1.0% | 1.5% | 66.67倍 |
3 | 300万 | 1.5% | 2.0% | 50倍 |
4 | 400万 | 2.0% | 2.5% | 40倍 |
5 | 500万 | 2.5% | 3.0% | 33.33倍 |
6 | 600万 | 3.0% | 3.5% | 28.57倍 |
7 | 700万 | 3.50% | 4.0% | 25倍 |
8 | 800万 | 4.0% | 4.5% | 22.22倍 |
9 | 900万 | 4.5% | 5.0% | 20倍 |
10 | 1000万 | 5.0% | 5.5% | 18.18倍 |
インバース型契約の証拠金一覧表
通貨ペア | 証拠金維持率 |
BTC/USD | 0.5% |
ETH/USD EOS/USD XRP/USD | 1.0% |
つづいては、ゼロカットシステムについて詳しく解説しますね。
Bybit(バイビット)の追証【ゼロカットシステムの仕組み】
Bybit(バイビット)のゼロカットシステムの仕組みを詳しく解説します。
とはいえ、Bybit(バイビット)のゼロカットシステムの仕組みは、先ほど解説しましたよね。
一応、おさらいしておくと…
- ゼロカットシステムは、強制決済の結果、証拠金を上回るような損失が出たとしても、その損失が取引所によって補填される仕組み
- 補填の方法としては、「保険基金」と「ADL(自動デレバレッジ)システム」の2種類がある
- どちらもユーザーの損失はユーザーの利益でカバーする仕組みである
こんな感じですね。
そして、ゼロカットシステムでは「破産価格」と「強制決済価格」が登場しました。
破産価格
破産価格とは、強制決済が行われるためのトリガーになる価格です。
ユーザーのポジションが、破産価格になると、強制決済が行われます。
強制決済の末、持ち金以上の損失がでてしまったユーザーの損失は、強制決済の末、たまたま持ち金が残ったユーザーの残金で補填されます。
破産価格になって強制決済価格が行われたとしても、必ず破産価格でロスカットできるとは限りませんよね。
強制決済価格が破産価格を下回って、借金になってしまう場合もあれば、強制決済価格が破産価格を上回って、持ち金が残る可能性があります。
ゼロカットシステムとは、この両者で損失を相殺し、借金のリスクをなくそうという仕組みです。
破産価格になり強制決済されても、借金になることは絶対にありません。
破産価格の計算方法
- ロングポジション:破産価格=参入価格×(1-必要証拠金維持率)
- ショートポジション:破産価格=参入価格×(1+必要証拠金維持率)
強制決済価格
強制決済価格とはその名の通り、強制決済された価格です。
破産価格との違いとしては、
- 破産価格=強制決済のトリガーとなる計算上の価格
- 強制決済価格=実際に強制決済された価格
上記のような違いです。
この破産価格と強制決済価格の差が、保険基金の仕組みを成立させています。
Bybit(バイビット)の独自システム
破産価格と強制決済価格の差によって機能しているのが「保険基金」です。
破産価格を強制決済価格が上回った場合は、保険基金に蓄えられ、破産価格を強制決済価格が下回った場合は、蓄えられた保険基金によって、その借金を相殺します。
そして、保険基金で賄いきれなかったときのための仕組みが、「ADL(自動デレバレッジ)システム」です。
ADLランキングの最上位ユーザーのポジション契約を解除することによって得られた利益で、借金を相殺します。
この2つの独自システムで、bybit(バイビット)のゼロカットシステムは機能しています。
次のセクションでは、強制決済(ロスカット)について、深掘りしていきますね。
Bybit(バイビット)の追証【ロスカットのされ方】
Bybit(バイビット)のロスカットのされ方は、契約形態によって異なります。
その理由は、前述した通り、証拠金維持率の計算方法が、契約によって異なるからですね。
Bybit(バイビット)のロスカットのされ方は、大きく分けると3つのパターンに分かれます。
- USDT無期限契約
- インバース型契約(分離マージン)
- インバース型契約(クロスマージン)
上記の3パターンで、ロスカットの基準が異なります。
ではそれぞれ詳しく解説しますね。
USDT無期限契約
USDT無期限契約の場合、破産価格を下回った場合にロスカットされます。
もしショートポジションなのであれば、破産価格を上回った場合ですね。
これは前述した通りですね。
ちなみに破産価格の計算方法をおさらいしておくと、
- ロングポジション:破産価格=参入価格×(1-必要証拠金維持率)
- ショートポジション:破産価格=参入価格×(1+必要証拠金維持率)
となります。
インバース型契約(分離マージン)
インバース型の契約の場合は、「分離マージンモード」か「クロスマージンモード」かによって、ロスカットのされ方が変わってきます。
分離マージンモードの場合、ロスカットされる価格、いわゆる破産価格の計算方法としては、
- ロングポジション:破産価格=平均参入価格×(レバレッジ+1)÷レバレッジ
- ショートポジション:破産価格=平均参入価格×(レバレッジ-1)÷レバレッジ
となります。
インバース型契約(クロスマージン)
一方、インバース型契約のクロスマージンモードに関しては、下記のような破産価格になります。
- ロングポジション:破産価格=(平均参入価格÷契約数)+(資金残高-注文証拠金)÷1.00075×契約数
- ショートポジション:破産価格=(平均参入価格÷契約数)+(資金残高-注文証拠金)÷0.99925×契約数
上記のような価格で、ロスカットが執行されます。
ロスカットのされ方については以上です。
どうですか?
ロスカットについての理解は深まりましたか?
つづいては、これらのロスカットを防ぐ方法についてお伝えしていきますね。
Bybit(バイビット)の追証【ロスカットされないための方法】
Bybit(バイビット)でロスカットされないための手立てとしては、主に下記の2つが挙げられます。
- 自動証拠金補充システム(AMR)を利用する
- 証拠金を手動で補充する
それぞれ詳しく解説しますね。
自動証拠金補充システム(AMR)を利用する
まず1つ目が、「自動証拠金補充システム(AMR)を利用する」です。
自動証拠金補充システム(AMR)とは、ロスカットが執行されないように、証拠金を自動的に補充してくれるシステムです。
証拠金を自動補充してくれると、ポジション価格が破産価格に達さず、強制決済(ロスカット)も行われません。
ただ、自動証拠金補充システム(AMR)は、クロスマージンモードでは利用できません。
資産を分割して取引している分離マージンモードのみ利用可能です。
分離元の口座から、必要証拠金と同額の証拠金を自動的に補充してくれる仕組み、それが自動証拠金補充システム(AMR)です。
自動証拠金補充システム(AMR)のやり方
自動証拠金補充システム(AMR)は、取引画面のメニューバーにある「ポジション」の「自動的に証拠金追加」をONにすることで利用が可能です。
証拠金を手動で補充する
自動証拠金補充システム(AMR)を利用せずとも、手動で証拠金を補充することも可能です。
手動だと、補充に充てる証拠金の額を自身で決めることができます。
自動証拠金補充システム(AMR)だと、必要証拠金と同額が自動的に補充されますので、補充額を自由に決められることが、証拠金を手動で補充するメリットですね。
証拠金を手動で補充するやり方
チャートや板が表示されている下側に、上記のようなメニューが表示されているはずです。
証拠金を追加する場合は、「ポジション証拠金」の編集マークをクリックしましょう。
すると、ポップアップが表示され、証拠金の補充が可能になります。
増やしたい金額を入力して、「確定」をクリックしましょう。
Bybit(バイビット)の追証がないメリットは【ノーリスクのハイレバ取引ができること】
Bybit(バイビット)で追証がないメリットとしては、借金のリスクがないハイレバレッジな取引が可能なことです。
多少ギャンブル感の強いトレードをしても、ロスカットによる借金を負うリスクはありません。
しかし、bybit(バイビット)に入金する時点で外部に借金をしているのはまた別の話ですよ。
トレーダーたるもの、資産以上のお金はかけるべからず。
投資をするのであれば、できるだけリスクの低い、安全で堅実なトレードを心がけましょうね。
Bybit(バイビット)で【取引を始める方法】
Bybit(バイビット)で取引を始めるには、まずはbybit(バイビット)の取引口座を開設する必要があります。
その後、仮想通貨を入金して、取引開始です。
Bybit(バイビット)の口座開設から取引を始めるまでの具体的な手順は、「【Bybitの口座開設】バイビットに登録する方法や本人確認の手順を解説」の記事で詳しく解説していますので、ぜひそちらをご愛読ください。
Bybit(バイビット)の追証に関する【よくある質問】
Bybit(バイビット)の追証に関するよくある質問に回答しました。
追証に関するよくある質問としては、下記が挙げられました。
- 保険基金ってなに?
- 自動デレバレッジってなに?
- 損益計算ツールは何がおすすめなの?
- なんで国内の仮想通貨取引所には追証があるの?
1つずつ回答しますね。
保険基金ってなに?
ゼロカットシステムで損失の補填に充てられるお金です。
詳しいことは「保険基金による補填」を参考にしてください。
自動デレバレッジってなに?
ゼロカットシステムの最終兵器みたいなものです。
詳しいことは「ADL(自動デレバレッジ)システム」で確認してください。
損益計算ツールは何がおすすめなの?
Coming soon
なんで国内の仮想通貨取引所には追証があるの?
あるのが普通です。
「損は自分で負担しろ」が正しいですよね。
ご愛読ありがとうございました。